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歯と口の病気と

全身の病気

Chapter

08|

歯と口の病気と全身の病気

歯と口の病気と全身の病気

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歯周病菌の毒素で肥満が進行するといわれて
います。脂肪の増加で分泌されるアディポサイ

トカインが歯周病を悪化させる悪循環も。

リウマチ

手足の関節が腫れて痛みやこわばり
が生じる関節リウマチは、歯周病と同
様に炎症性サイトカインとの関係性
が示唆されており、歯周病を治療する

とリウマチの症状が軽くなることもあ
ります。

誤嚥性肺炎

妊娠中はホルモンの変化などにより、歯周病
になりやすくなります。歯周病の炎症物質に
より早産・低体重児出産につながることも。

糖尿病

糖尿病

肥満

歯周病

心疾患

歯周病による動脈硬化が心臓の血管を詰まらせ
狭心症や心筋梗塞につながるとの報告が多く認
められています。また心筋の内膜に歯周病菌が
付着し炎症を起こします。

認知症

歯周病による動脈硬化は、脳血管性認知症の
原因となりえるとされています。また、歯周病
とアルツハイマー型認知症の関連も米国の研究
で示唆されています。

噛むこと、

ケアすることは

健康にとって

とても大事

歯を大切に

しないことで

生活習慣病

のリスクも

歯周病になると分泌される炎症物質がインスリン
の働きを妨げ血糖値が上がるといわれています。
高血糖による血管のダメージで歯周病が悪化す

る悪循環も。

 歯周病は歯を失う原因の第1位ですが、歯周病の怖さは歯を失う

リスクが高いだけではありません。

  ここでは、歯周病と全身の病気の関わりについてみていきます。

歯と口のケアで多くの

病気のリスクを下げられる

相互に

危険因子となる

歯周病菌の含まれた唾液が気道に入ることで
誤嚥性肺炎のリスクが高まります。飲み込む力
が低下した高齢者に起きやすく、日本人の死
因では第3位を占めます。

肥満

早産・低体重児出産