8020読本 人生100年時代の8020 ~高齢者の栄養管理~

PART3低栄養を防ごう

健康維持のためのエネルギー必要量とは

エネルギー必要量を求める

エネルギー必要量は、基礎代謝基準値に体重を乗じ、さらにその値に、身体活動レベル(1日当たりの総エネルギー消費量を1日当たりの基礎代謝量で割った指標)を乗じて推定で求めることができます。

推定エネルギー必要量

基礎代謝 × 体重 × 身体活動レベル

高齢期の健康維持

高齢期になると基礎代謝量が低下します。また、身体活動量が少なくなることで、摂取エネルギー量の減少につながります。
その結果、栄養素の不足しやすい食生活になるため、栄養素密度の高い食品を選び、身体活動量にも注意を払わなければなりません。

基礎代謝基準値

年齢(歳) 男性
(kcal/kg体重/日)
女性
(kcal/kg体重/日)
50〜64 21.8 20.7
65〜74 21.6 20.7
75以上 21.5 20.7

年齢階級別身体活動レベルの群分け(男女共通)

身体活動レベル
レベルⅠ(低い)
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
レベルⅡ(ふつう)
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
レベルⅢ(高い)
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいはスポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合
年齢階級 50〜69 1.50 1.75 2.00
70以上 1.45 1.70 1.95

タンパク質、脂質、炭水化物の量を決定

エネルギー量が算定されると、エネルギー産生栄養素バランスによって、タンパク質、脂質、炭水化物の量を決定することができます。低栄養にならないようにするためには、とくにタンパク質の摂取を優先的に考える必要があります。

エネルギー産生栄養素バランス(%エネルギー)

男性 女性
年齢 目標量 目標量
タンパク質 脂質 炭水化物 タンパク質 脂質 炭水化物
50〜64 14〜20 20〜30 50〜65 14〜20 20〜30 50〜65
65〜74 15〜20 20〜30 30〜65 15〜20 20〜30 50〜65
75以上 15〜20 20〜30 30〜65 15〜20 20〜30 50〜65

筋肉量を維持するのが目的

食事の量が減ると筋肉量が減少して、サルコペニアという状態に陥りやすくなります。サルコペニアになると転倒や骨折のリスクが増し、寝たきりにつながります。筋肉量を維持するには、タンパク質をしっかりとって、運動をすることが大切です。