8020読本 働き盛りのお口の健康

CHAPTER2

歯を失う原因の第1位は歯周病!

働き盛りは歯周病の増える時期

歯周病は、ギネスブックで「世界で最も一般に蔓延している感染症」といわれています。日本の調査でも、歯を失う原因の約66%が歯周病とう蝕(むし歯)です。2018年に、8020推進財団が行った「第2回 永久歯の抜歯原因調査」によると、第1位は歯周病で、37.1%を示しています。第2位はう蝕で29.2%、第3位は歯の破折で17.8%となっています。
年齢階級別に見ると、働き盛りの40代からは、歯周病の数字が年々増えています。

永久歯の抜歯の原因

歯周病は年齢とともに進行する

歯周病とは、歯周病菌が増えて起こる病気です。歯垢の中の歯周病菌が増え続け、炎症を起こして、歯を支える組織を破壊していきます。
厚生労働省の歯科疾患実態調査(2016)によると、歯周ポケット4mm以上(中等度歯周炎)の人の割合は、年齢が高くなるにしたがって増加し、45~54歳の場合で約半数となります。
また、歯周ポケット6mm以上(重度歯周炎)の人の割合も、年齢が上がるごとに高くなっています。
歯周病の初期は、痛みなどの自覚症状がないため、歯周ポケットが深くなってはじめて、お口のトラブルに気づくことが多いようです。

4mm 以上の歯周ポケットのある人の割合