インタビュー01インタビュー時年齢:56歳(2016年2月20日)

#01 乳がんの抗がん剤治療で歯周病が悪化して、かかりつけ歯科医院で抜歯した

再生時間:3:25 アップロード日:2016年06月29日

インタビュー

えーと、左の上の奥歯、一番奥の歯が、1本抜けた状態です。で、経過というのが、どういうふうに説明したらいいのか結構難しいと思うんですけれども、あの、抜いたのは、2012年ですね。2012年の春に抜きました。

その前の年、2011年の10月に、乳がんがわかって、で、12月に手術をしました。1月は放射線治療を受けて、2月の後半ぐらいから、確か、抗がん剤治療が始まったんですね。で、抗がん剤治療しますと白血球がすごく下がります。それで、抵抗力すごく失われて。

今ちょっとはっきり何クール目で抜いたかってのは覚えてないんですけれども、とにかく、その、点滴を打って、抗がん剤治療をして、その何日か後にすごく白血球が下がってくるときがあって。そこの辺りで、ま、一番「風邪ひいたりとかするのもよくないですよ」って、「注意しなさい」っていうふうに言われる時期なんですけども。「人ごみに出ないように」とか。 そういうときに、もうとにかく歯が腫れ、あの、歯ぐきが腫れてくるんですね。で、腫れ方が、半端じゃなくって、ほんとに上顎半分ぐらいまで、ばーっと腫れ上がって物は全く噛めない状態で。で、眠ることも、寝てても痛くて痛くて、すごくしんどくて。で、もう、辛いので何とかしてほしいと、まずは、病院の方に、がんの方の病院の方に、言うんですけども、それに対する対応っていうのはないんですね。で、「歯医者さんに行ってください」って言われて。しょうがないんで、あのー、かかりつけの歯医者さんっていうか、母の、私の実家の方に、近い所にやっている、うち(自宅)から車で40~50分かかる所なんですけども、そこまで行って。

もともと歯周病があるっていうのはもうその先生からも言われてて、「よく磨いてきちんと、保たなきゃいけないよ」って言われてたんですけど、――「これは、もうもともと歯が、歯の根も、歯根ももうあんまり残ってないという感じ、ぐらぐらしてるし。そんなに辛いんだったらもう抜いた方がいいかもしれないよ」って言われたんですけど。私は、子どものときに歯列矯正をしていて。

なので、永久歯を、もう上下2本ずつ抜いているので、歯が少ないって言うのがちょっと自分の中にあって。で、抜くの嫌だっていうので、抵抗して、「先生、なんか抗生物質とかください」とかって、先生に頼んで。そのときは、終わったんですね、そのクールのときは。
それで、またその次回、その何週間後、3週間にいっぺんだったのかな?で、その次のクールのときに、またやったら、また全くおんなじように痛くなって。また泣きながら先生のところに行って、「もう抜いた方がいいよ」っていうふうに言われて、もうしょうがないのかなと思って、そのときは抜いたということです。

プロフィール

インタビュー01
インタビュー時年齢:56歳
(2016年2月20日)

首都圏在住・団体職員。52歳のとき乳がんの診断を受け、温存手術と放射線療法を受けたのち、抗がん剤治療を受けた。以前からあった歯周病のため、抗がん剤治療で白血球が下がるとひどい歯肉炎になり、上あごの左半分が腫れあがってものが噛めず、夜も眠れない状況になった。当初は痛み止めで乗り切ろうとしたが、耐えきれず左上の奥歯を抜歯した。歯周病とがん治療のかかわりについて事前知識が欲しかった。