インタビュー04インタビュー時年齢:85歳(2016年2月29日)

#03 40年ほど前の歯科医療は対症療法が中心で、きちんとした治療計画も説明もなく、患者側にも突っ込んで聞くという意識がなかった

再生時間:2:54 アップロード日:2016年06月27日

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語り

――その、まあ、放置、しばらく放置されてたけれども、その間にも、何か不都合はなかったんですか。
ですから、削ってとりあえず詰めて、こっちへ来たっていう歯もありましたので、当然こっちでね、差し歯なりなんなりにして、とりあえず治していただいたっていうことで。今考えるとね、やっぱり、今の先生なんかそうなんですけれど、全体的に、その、歯を見ながら、どこをどういうふうにしていけばいいかって、ようするに診断ですよね。そういうのがわりあい少なかったんじゃないかなと思うんです。対症療法じゃないですけど。だから、時代、そういう時代だったのかもしれませんね。

――じゃあ、もし神戸で、転勤先の方に、もっと長くいられたら、一応最後まで治療が完了してれば、こういうことにはなってなかったかなっていう…。
んー、ある程度ねえ。ここまで無くならなかったんじゃないかなとは思いますけどね、ええ。ただ、なんていうんですかね、今のように、こう、「ここの歯はこういう状況だから、こういうふうにした方がいいですよ」っていうような、その、いわゆるきちんとした説明ですかね。そういうものっていうのは、昔はあまりなかったですよ。だから、まあ、まあ、やっていただくままというかね、うん。そういうことだったように。それ、わたくしがいけないことなんですけども、突っ込んで聞かなかったっていうことですね。
まあ、今の先生ですと、やっぱり、あの、「全体的にこういう状況で、こっちの方にウェイトがかかってるから、こうした方がいい」とかね、そういうふうな説明がありますし。まあ、あの、入れ歯にしても、負荷のかかる重たい素材がこうでとか、いろいろありますでしょ。ね、そういう、その、いわゆる基本的な説明っていうのが、どっちかっていうと、少なかったんじゃないでしょうかね。聞かない方が悪いのかもしれないんですけどね。

プロフィール

インタビュー04
インタビュー時年齢:85歳
(2016年2月29日)

首都圏在住・団体役員。戦後間もない頃から主婦として子育ての傍ら、長年市民運動にかかわってきた。40歳の頃に夫の転勤先で歯科を受診。4~5箇所同時に治療することになったが、再び転勤で引っ越すことになり、加えて介護や運動で多忙だったため、治療を中断してしまった。そのことが原因して、現在は残っている歯を数えたほうが早いくらいで、上下に部分入れ歯を入れている。