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WHOの口腔保健目標

1981年5月、WHOは口腔保健に関する初めての国際目標「西暦2000年までに12歳児のDMFTを3歯以下にする」を表明した(Int Dent J 1983; 33: 60-65)。これは、健康指標として乳児死亡率や平均寿命等が使用されているように、12歳児のDMFTが口腔保健分野における国際的な健康指標となるよう提言されたものである。同年9月には、WHOはFDIと共同で、他の年齢層における口腔保健目標も設定した。5~6歳児においてはう蝕のない状態を保つことに焦点が当てられた。12歳児ではう蝕の減少およびDTのMTあるいはFTへの変化をみていくこととした。18歳では永久歯列の保持に関心が寄せられ、さらに35~44歳、65歳以上の年齢層では歯の喪失、特に無歯顎となることの防止と機能歯の維持を指標として、それぞれ目標が定められた。また、口腔保健の変化を監視するためにデ-タベ-スを確立するという目標も立てられた。

西暦2000年までの口腔保健目標

5~6歳児の50%をカリエスフリーにする。
12歳児のDMFTを3歯以下にする。
18歳の85%が永久歯をすべて保有するようにする。
35~44歳の無歯顎者の割合を現在のレベルより50%減少させる。
35~44歳の75%が20歯の機能歯を保有するようにする。
65歳以上の無歯顎者の割合を現在のレベルより25%減少させる。
65歳以上の50%が20歯の機能歯を保有するようにする。
口腔保健の変化を監視するためのデ-タベ-スを確立する。

各国は WHOと協力して、これらの目標をもとにそれぞれの国民の口腔保健の向上に努めてきた。この口腔保健目標の設定後、WHOは国際的な口腔保健に関するデータバンクを確立するために、各国からの口腔保健情報を収集して、Global Data Bankの中で世界に発信するようになった。WHO Oral Health Country/Area Profile Programme のOral Health Profiles for Countries ( http://www.whocollab.od.mah.se/countriesalphab.html ) にはアルファベット順に世界203カ国・地域が掲載されており、その中に各国の口腔保健情報が記載されている。

近年、このような各国のデータ等を参考にして、 WHOは、The World Oral Health Report 2003(世界口腔保健報告書2003年)を発表した。また、同年、FDI、WHO、IADRの共同作業で新たにGlobal goals for oral health 2020(2020年までの口腔保健目標)が提示されることとなった。

そこで、本書では、 21世紀における世界の口腔保健への取組みを理解するために、The World Oral Health Report 2003とGlobal goals for oral health 2020の内容を日本語に訳した。また、現時点で利用可能なWHOのGlobal Data Bankの中に示されている各国の歯科保健状況について、特に乳歯う蝕、永久歯う蝕、歯周疾患に分けて整理を行った。

さらに WHO KOBE CENTERが発行したGROBAL REVIEW ON ORAL HEALTH IN AGINGSCIETIES WHO Kobe Center for Health development Ageing and Health Technical

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