口腔保健に関するグローバル戦略と行動計画 2023–2030

世界保健機関が2024年5月に2030年までの世界口腔保健戦略を策定しました。
グローバル目標と戦略目標について抜粋しました。包括的グローバル目標として2つが位置づけられ、その他に戦略目標が位置づけられています。これらを実現するための方策は別に記載されています。

包括的グローバル目標A

口腔保健サービスはUHCの一部である2030年までに、世界人口の80%が必須の口腔保健サービスを受ける権利を有する。

包括的グローバル目標B

口腔疾患の負担軽減 2030年までに、生涯にわたる主要な口腔疾患・状態の世界的な有病率の合計が10%相対的に減少する。

戦略目標(グローバル目標)1-6

戦略目標1のグローバル目標

グローバル目標1.1:口腔保健のための国家主導

2030年までに、80%の国が運用可能な国家口腔保健政策、戦略または行動計画を策定し、保健省またはその他の国家政府保健機関に口腔保健担当の専任職員を配置する。

グローバル目標 1.2:環境配慮型の口腔保健医療

2030年までに、90%の国が水銀に関する水俣条約で規定された歯科用アマルガムの使用段階的削減措置を実施するか、または使用を段階的に廃止する。

戦略目標2の行動領域:口腔保健の促進と口腔疾患の予防

戦略目標2のグローバル目標

グローバル目標2.1:遊離糖摂取量削減のための政策

2030年までに、50%の国が遊離糖摂取量削減を目的とした政策措置を実施する。

グローバル目標2.2:人口の口腔保健のための最適なフッ素

2030年までに、人口の口腔保健のための最適なフッ素供給に関する国家ガイドラインを50%の国が策定する。

戦略目標3の行動領域:医療従事者

戦略目標3のグローバル目標

グローバル目標3:口腔保健のための革新的な医療従事者モデル

2030年までに、人口の口腔保健ニーズに対応できる訓練を受けた医療従事者を含む、運用可能な国家医療従事者政策・計画・戦略を50%の国が策定する

戦略目標4の行動領域:口腔保健

戦略目標4のグローバル目標

グローバル目標4.1:一次医療への口腔保健の統合

2030年までに、80%の国が一次医療施設で口腔保健サービスを一般的に利用可能とする。

グローバル目標4.2:必須歯科医薬品の利用可能性

2030年までに、50%の国がWHO必須医薬品モデルリストに掲載されている歯科用製剤を自国の必須医薬品リストに含める。

戦略目標5の行動領域:口腔保健情報システム

戦略目標5のグローバル目標

グローバル目標5:国家口腔保健政策の実施状況のモニタリング

2030年までに、80%の国が国家口腔保健政策、戦略または行動計画のモニタリング枠組みを整備する。

戦略目標6の行動領域:口腔保健研究アジェンダ

戦略目標6のグローバル目標:公益のための研究

2030年までに、50%の国が公衆衛生と人口ベースの介入に焦点を当てた国家口腔保健研究アジェンダを策定する。