令和2年度 8020運動ポスター

ポスター審査員

栗原 良彰 先生(法政大学建築デザイン学科兼任講師)
増田 金吾 先生(東京学芸大学名誉教授)
伊藤 達矢 先生(東京藝術大学美術学部特任准教授)

最優秀賞

平出 龍ジュリアさん(18歳)

受賞者のコメント
この度は最優秀という光栄な賞をいただき、ありがとうございます。“歯を残す”という点に焦点をおき、歯のある人生を謳歌してほしいという思いを込めて制作しました。たくさんの方が8020 運動を推進し、自分の歯を大切にしていっていただけたらと思います。
栗原先生のコメント
絵のインパクトと、メッセージのおもしろさがとにかく印象的です。よく見ると、歯が「8020」の形をしています。ヒゲやメガネもアクセントになっていて、誰もが親しみを持てるような作品ですね。
増田先生のコメント
ぱっと一目見たときのインパクトが非常に大きかったですね。画面構成や配色もよくできていて、全体のバランスが非常によく整っています。この1枚で、端的に歯の重要性を伝えています。
伊藤先生のコメント
ユーモラスで、親しみの持てるいい作品に仕上がっています。黄と黒の色の対比も効いていて、シンプルだけど既視感がなく、とても新鮮な印象です。キャッチコピーも力強く、思いが伝わってきます。

優秀賞

  • 村形 胡衣子さん(19歳)

    受賞者のコメント
    この度はこのような賞を頂戴し、光栄に思います。私は歯の健康がどんな幸せな場面をもたらすのかを考えて描かせていただきました。
    伊藤先生のコメント
    おじいちゃんと孫が仲良く笑っていて、とても幸せそうです。単に歯の健康さを強調するだけでなく、歯があることが幸せな人生や暮らしにつながっていることが読み取れます。やさしく、ほのぼのとする作品ですね。
  • 中出 こゆきさん(17歳)

    受賞者のコメント
    今回このような賞をいただき、とても光栄です。歳をとっても歯を大切にして、笑顔で人生を送ってほしいという思いを込めて、このポスターを制作しました。
    増田先生のコメント
    おじいちゃんのかわいらしいイラストに目を奪われました。キャッチコピーもわかりやすくていいですね。センスよくまとめられていて、ポスターとしての完成度が非常に高いと思います。
  • 石橋 史果さん(18歳)

    受賞者のコメント
    このような賞をいただけてとても光栄です。私は小さい頃歯をみがくのが苦手だったので、そういう子にこのポスターが届いたら良いなと思います。
    栗原先生のコメント
    まず目に飛び込んでくるのが、歯の独特な表情です。きれいに磨かされていることに安堵しているような表情がとても魅力的です。色味や人の表情からも、全体としてやさしい雰囲気が伝わってきます。

入選

  • 下野 心子さん(42歳)

    受賞者のコメント
    96 歳まで生きた祖父の、大好きなステーキやパフェを嬉しそうに食べている姿が忘れられず、いつまでもおいしく食べられるって幸せだなと思い描きました。
    栗原先生のコメント
    表情にリアリティがあって引きつけられました。祖父が亡くなる前に、幸せそうにステーキやパフェを食べていた様子を描いたそうです。表情やメガネ、髪型。1 つ1つ丁寧に描かれていて、愛情が伝わってきます。
  • 水澤 彩夏さん(19歳)

    受賞者のコメント
    ポスター制作を通して、あらためて何歳になっても自分の歯の健康を保ち続けたいと思いました。受賞できて本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
    栗原先生のコメント
    手前にいるのはお孫さんでしょうか。手作りの賞状に、祖父母がやさしく微笑んでいます。心温まる素敵なストーリーを、たった1枚の絵の中で見事に表現しています。配色もとてもマッチしてますね。
  • 奥山 航生さん(18歳)

    受賞者のコメント
    子どもも喜ぶポスターを考え、それを選んで下さったこと、誠に光栄です。今後より一層、自分に磨きをかけていきます(歯だけに)。ありがとうございました。
    栗原先生のコメント
    何よりも漫画にしたのが斬新ですよね。「20 本戦隊80 イヤーズオールド」や、彼らが入れ歯と闘うアイデアには驚きました。「何が書かれてるんだろう」と思わず見たくなる新しいアプローチです。
  • 阿部 聖羅さん(19歳)

    受賞者のコメント
    選んでいただきありがとうございます。歯の健康ということなのでひと目みて分かるようにしました。私も8020運動に見習い、歯を大事にしたいです。
    増田先生のコメント
    歯をリアルに描こうとすると、意外ときれいに描くのが難しいのですが、これはとてもかわいらしく表現されています。一目で8020 運動の主旨がストレートに伝わってくる、柔らかく雰囲気のよい作品です。
  • 青木 亮太さん(22歳)

    受賞者のコメント
    今日も元気に歯を護る、そんな姿をイメージして描きました。快活さ、歴戦の鍛えられた力強さが伝われば嬉しいです。この度は賞に選んでいただきありがとうございました。
    伊藤先生のコメント
    圧倒的な強さと勢いがあり、迷いがないですよね。メッセージがずしりとストレートに伝わってきます。作者の熱い思いがこの1枚に詰め込まれていて、それが「強さ」につながっているのでしょう。
  • 生田目 智輝さん(18歳)

    受賞者のコメント
    「80歳まで健康な歯を維持すべく、前向きに行動していく」というイメージを、方向を示す道路標識に重ね合わせてデザインした作品です。
    伊藤先生のコメント
    道路の案内標識という、私たちの日常の中にあるデザインをとても上手に取り入れています。「8020」の道をまっすぐ進んでいこう。そんなメッセージが明快に伝わってきますね。
  • 市村 莉子さん(18歳)

    受賞者のコメント
    このような賞をいただき非常に嬉しく思います。動物に扮した歯たちの「いつも磨いてくれてありがとう」という前向きな感謝の気持ちを込めました。
    増田先生のコメント
    よく見ると、動物(の形をしているもの)は全部で20 匹(頭)います。「20 本の歯」に合わせたのでしょう。描き方も、それぞれにオリジナリティがあっていいですね。子どもにも興味を持ってもらえる作品だと思います。
  • 渡部 碧さん(18歳)

    受賞者のコメント
    歯を見ても年齢がわからない綺麗な歯でいてほしいという願いを込めて制作しました。入賞することができ大変嬉しく思います。ありがとうございました。
    伊藤先生のコメント
    赤ずきんとオオカミをモチーフにし、色鉛筆で描くことで絵本のような親しみのある雰囲気を引き立てています。モチーフの設定と画面構成、画材の選び方がうまくマッチしたポスターです。

総評

栗原 良彰 先生(法政大学建築デザイン学科兼任講師)
コロナ禍で応募数が減ってしまったことは残念でしたが、種類の多さや幅広さは変わらず健在でしたね。毎年レベルが上がっていて、どの作品も新鮮でした。今回も楽しみながら選ばせていただきました。
増田 金吾 先生(東京学芸大学名誉教授)
ポスターとして魅力的なものだけでなく、絵画として優れているものも多く、様々な傾向が見て取れました。それぞれによさがあり、みなさんが8020 運動のことを真剣に考えてくれているのだと感じました。
伊藤 達矢 先生(東京藝術大学美術学部特任准教授)
いろんなバリエーションのポスターがあり、応募してくれたみなさんが楽しんで描いている様子が伝わってきました。8020 運動の重要性がもっと広く伝わるように、今後もいろんな表現方法でチャレンジしていただきたいですね。